初めての妊娠はわからないことだらけ。 「早く病院に行きたいけど、不安だな。。。」 そう考える人も多いことでしょう。 ここでは、妊娠から出産までの流れ、病院に行くタイミング、病院選び、予約方法、診察内容、初診に必要な持ち物をご紹介します。
妊娠してから出産まで
赤ちゃんは妊娠してからおよそ10カ月(280日)で外の世界に踏み出します。 妊娠(最終生理開始日)から出産までの赤ちゃんとお母さんの様子と産婦人科での検査内容の一例を週数ごとに見ていきましょう。
妊娠超初期
妊娠1ヶ月(0~3週目) 早い人ならホルモンの分泌により、眠気や下痢、織物の変化などの初期症状が出始めます。 この時期は検診に行っても、まだ赤ちゃんは確認できません。
妊娠初期
妊娠2ヶ月(4~7週目) 超音波検査でも胎嚢が確認できるようになります。 だんだんと人らしい姿になっていきます。 この時期に産婦人科に診察に行きましょう。 診察内容(問診票の記入・問診、身体測定、血圧測定、尿検査、血液検査、子宮頸がん検査、内診、超音波検査)※病院によっては初診では行わない検査もあります。
妊娠3ヶ月(8~11週目) 赤ちゃんの内臓や骨や筋肉が形成されます。 つわりのピークとも言われています。 診察内容(問診、体重測定、血圧測定、尿検査、血液検査、子宮頸がん検査、内診、腹囲・子宮低長測定、超音波検査)
妊娠4ヶ月(12~15週目) 胎盤が完成し、赤ちゃんに産毛が生え始めます。 ホルモンの影響でシミが増えることもあります。 つわりもそろそろラストスパート。 検診内容(問診、体重測定、血圧測定、尿検査、内診、腹囲・子宮低長検査、超音波検査)
妊娠中期
妊娠5ヶ月(16~19週目) 早いと性別の判断ができます。 安定期にはいり、初期流産のリスクもぐっと下がります。 診察内容(問診、体重測定、血圧測定、尿検査、内診、腹囲・子宮低長検査、超音波検査)
妊娠6ヶ月(20~23週目) 赤ちゃんの脳が発達してきます。 お腹が目立ち始めます。 診察内容(問診、体重測定、血圧測定、尿検査、内診、腹囲・子宮低長検査、超音波検査)
妊娠7ヶ月(24~27週目) 赤ちゃんの顔立ちがはっきりとしてきて、耳も聞こえるようになります。 お腹が前にせり出してきて、疲れやすくなります。 検査内容(問診、体重測定、血圧測定、尿検査、内診、腹囲・子宮低長検査、血液検査、性器クラミジア検査、超音波検査)
妊娠後期
妊娠8ヶ月(28~31週目) 赤ちゃんの骨格が完成します。 静脈が子宮に圧迫され、静脈瘤が出来ることがあります。 診察内容(問診、体重測定、血圧測定、尿検査、内診、腹囲・子宮低長検査、超音波検査)
妊娠9ヶ月(32~35週目) 赤ちゃんの内臓や肺の機能が完成します。 お腹が張ることが増えます。頻尿やむくみなどのマイナートラブルも増えてきます。 診察内容(問診、体重測定、血圧測定、尿検査、内診、腹囲・子宮低長検査、B群溶血性レンサ球検査、超音波検査)
妊娠10ヶ月(36~40週目) 赤ちゃんの全ての臓器が完成します。 陣痛が来たら、いよいよ出産です。 診察内容(問診、体重測定、血圧測定、尿検査、内診、腹囲・子宮低長検査、血液検査、超音波検査)
※妊婦の健康状態や、病院によって診察内容は異なる場合もあります。
妊娠がわかったら、いつ頃病院に行けばいいの?
生理予定日から一週間が過ぎても生理がこない場合は、一度受診してみましょう。 最後の生理開始日から5~6週目くらいが、一般的な受診のタイミングと言われています。 5週目より早いと、妊娠の確認が出来ない場合があります。 妊娠に異常が見られる場合は、早期発見が重要です。 遅すぎる受診は、命の危険に繋がる可能性があるので避けましょう。 生理が不順な人の場合は、時期にこだわらず、おりものの変化や食欲不振、めまいなどの妊娠初期症状を感じた場合は受診しましょう。 また、薬局や病院で売っている妊娠検査薬を利用して確認することもできます。
出産する病院はどのように選べばいいの?
受診する病院もいくつか選択肢があります。事前に知っておくことで、自分にあった出産を実現することができます。
総合病院・大学病院
産婦人科以外にも様々な科があり、専門医がいる為、糖尿病や高血圧などリスクを伴う妊娠や、緊急時の対応にも安心できます。 ベッドの数も多く、施設も充実しているところが多いです。 患者の数も多いので、待ち時間が長くなる傾向があります。
個人病院
初診から分娩まで同じ医師が担当してくれることが多いです。 病院の数も多い為、近場で探しやすいのもメリットのひとつです。 食事や、個室など、病院ごとに様々な特徴があります。 分娩方法も自分で選べるところが多いです。 母子教室や父子教室などを開いている施設もあります。 緊急時は連携病院への移動が発生してしまいます。 こちらも人気の病院は待ち時間が長くなるようです。
産科専門病院
個人病院と同じで、初診から分娩まで同じ医師が担当してくれることが多いです。 分娩方法も選べるところが多いです。 専門医や知識豊富な助産師がいるので安心できます。緊急時にも対応できる設備が整っていますが、産婦人科のみなので、合併症などには対応できないことがあります。
助産院
助産師さんが個人で開業している施設です。アットホームな雰囲気で産後のケアも手厚いです。自宅出産なども対応しているところがあるようです。医療行為は行えないため、リスクを伴う出産や緊急時の対応が難しいとされています。無痛分娩、帝王切開などの出産もできません。
詳細は病院によって異なるので、気になる病院があれば、ネットや電話で確認しておきましょう。
最近は、セミオープンシステムと言って、検診と出産を別の場所で行う方法もあります。 例えば、検診は家の近くの産婦人科のある病院で行って、出産は設備の整っている、別の病院で行うこともできます。 利便性が高く、出産を希望する病院が遠く離れている場合でも予約ができるので人気のシステムです。
似た方法で、里帰り出産もあります。 検診は住んでいる地域の病院で行い、出産は実家の近くで行う方法です。 実家から離れた場所に住んでいて、産後に実家の両親の手を借りたい時などは、里帰り出産がよいでしょう。
料金、通いやすさ、病院の雰囲気、出産方法、入院中の食事など、自分は何を重視したいのかよく考え選ぶとよいでしょう。
初診の予約方法は?
病院が決まったら次は予約を入れましょう。 病院に直接電話をし、妊娠の可能性がある旨を伝えるとスムーズにいくでしょう。来院できる日を伝え、予約をとります。 病院によっては、ネット予約ができる病院や事前予約ができない病院もあるので、ホームページなどで確認しておくとよいでしょう。
診察ってどんなことをするの?
問診票記入・問診
問診内容は病院によって様々ですが、 体温、最終生理開始日、生理周期、病歴、健康状態、アレルギーの有無、出産経験など基本的なことを聞かれます。 正確な情報を聞き出し、適切な診察を行うために必要となります。 嘘などはつかず、正直に答えましょう。
尿検査
紙コップを渡され、トイレで行いますが、初診ではやらない場合もあります。 尿検査は、尿タンパクが出ていないか、尿糖が出ていないかなどを検査し、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクを判断します。
身体測定
体重、身長を測定します。 妊娠中に体重が増えすぎると、巨大児、妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群などのリスクが増えてしまします。逆に体重が増えなさすぎると、切迫早産、低体重児などのリスクが増えます。定期的に体重を測り、管理することが大事です。ただし、つわりで思うように食事がとれない時期があっても、卵黄嚢から栄養を摂取できるので、過度な心配はいりません。
血圧測定
妊娠高血圧症候群になっていないか調べることができます。
子宮頸がん検査
ズボンや下着をはずし、内診台に座り、膣鏡と呼ばれる器具を使って検査します。 初診ではやらない病院もあります。 子宮頸がんは、場合によっては子宮の全摘手術が必要になります。 早期の発見がとても重要なので、早い段階で検査をします。
血液検査
腕に注射針を刺し、採決を行います。こちらの検査も初診ではやらない病院もあります。 貧血やHIV、風疹抗体など、様々な病気が隠れていないかを調べることが出来ます。 因みに血液検査を行う日の前日は、21時以降は食事をとることはできません。当日の朝も朝食は控えましょう。
内診
内診も、ズボンや下着をはずし、内診台で行います。 膣の中に指を入れて、子宮の様子を目で見て、触って調べます。 子宮口の位置も調べられるので、早産のリスクなども確認できます。
超音波検査(エコー)
超音波検査もズボンや下着を外し、内診台で行います。 赤ちゃんの姿や、心拍を確認するために行います。初期の頃は、経膣プローブという棒状の装置を膣から入れ検査します。 この検査の際に撮影された、子宮と赤ちゃんの写真をエコー写真と呼び、検診時にもらえることが多いです。初期の検診では2Dが主流ですが、赤ちゃんが大きくなってくると、3Dや4Dの、よりリアルな赤ちゃんの様子を見ることのできる病院もあります。
診察の際は、上下が分かれていて着脱しやすい服装をおすすめします。 内診台に座っての診察は、緊張しますが、リラックスして挑めば一瞬で終わります。 男性の医師か女性の医師か、気になる場合は事前に調べておくと安心です。
初診には何を持っていけばいいの?
必ず必要なもの
保険証 現金(1万~2万程度)
もしもの為に準備しておくとよいもの
生理用ナプキン 筆記用具 印鑑
まとめ
誰でも初めて経験することは、わからないことだらけで不安になるものです。 妊娠、出産も下調べをしておくことで、不安な気持ちを和らげることができるでしょう。 一生のうちで、子供と過ごせる時間は長いようで、とても短いです。 中でも妊娠期間は、子供と時間を共にできる貴重な時間です。 あなたにとってのマタニティライフが、幸せな時間となりますように。 あなたのかわいい赤ちゃんに会える日まであと少しです。