バースプランって何?どんなことを書けばいい?

出産

バースプランって何?どんなことを書けばいい?

はじめての妊娠・出産は分からないことだらけですよね。『バースプランって何?』『どんなことを書けばいい?』と悩んでいる妊娠中の方も多いかと思います。いざ出産が近づくと、希望のバースプランを産院で聞かれる場合がほとんどです。慌てることのないように妊娠中の今からしっかりと準備しておきましょう。この記事を読み、バースプランとは何かを知りじっくりと考えることで、あなたの理想の出産に近づけるためのお手伝いができれば幸いです。

バースプランとは理想の出産に近づけるための手段

0016_2.jpg バース(birth)は出生や誕生、プラン(plan)は計画を意味する言葉です。バースプランとは、妊婦さんの理想の出産に近づけるための手段の一つと言えます。妊婦さんが自分の出産をどのような形にしたいか、誰とどう過ごしたいかなど、希望や理想を書いたものをバースプランと呼びます。赤ちゃんを迎えるにあたり、妊娠中からバースプランの準備をしておくことで、自分の思い描く出産を医療スタッフと共有できることから、双方にとってメリットが多く、コミュニケーションがとりやすくなります。医療スタッフからすれば、不安でいっぱいの妊婦さんとの信頼関係を築くためのツールとしても非常に有効と言えます。

バースプランを妊娠中に書くことのメリット

0016_3.jpg 妊娠中、ゆったりとした気分で日々を過ごしていた方も、いざ出産当日になると、どうしてもバタバタしてしまいます。理想の出産の仕方があるにも関わらず、緊張感や高揚感、不安感から、うまく医療スタッフに伝えることができず、あっという間に赤ちゃん誕生。これでは少々後悔が残りそうですよね。妊娠中から出産に備えてバースプランを書くことのメリットは一体何でしょうか。一緒に見ていきましょう。

出産前に情報共有ができる

出産前の妊娠中にバースプランをしっかりと考え、家族だけでなく、医師や看護師、助産師と希望を共有することで、産院側も妊婦さんのためにできるかぎりのことをしようとサポートしてくれるでしょう。妊婦さんのすべての希望が通るとは限りませんが、前もって難しいと言ってもらえた方が心の準備もしやすいですよね。産院からほかの選択肢を与えてもらえるかもしれません。納得できる出産にするためには、妊娠中から準備することが大切です。

妊娠中から出産を学び、自分を知れる

妊娠中は出産に備え、ゆったりと過ごすことが大切ですが、その間にじっくりとバースプランを考えることで出産を学び、自分を知るきっかけになります。バースプランを書く際に、何か一つを選択するにしても、そのメリットやデメリットをひとつひとつ聞いたり調べたりする必要があるからです。例えば、無痛分娩について考えてみましょう。無痛分娩には、出産への恐怖心が和らいだり、産後の赤ちゃんのお世話のために体力を温存できたりと、多くのメリットがあります。しかしながら、麻酔薬による副作用があったり、費用負担が大きかったりとデメリットがあることも確かです。無痛分娩緒のメリットとデメリットを知り、自分や家族にとってデメリットが許容範囲か、デメリットがあるにせよメリットの方が大きく価値のあるものかどうかなど、十分に考えたうえで決めなければなりません。産休に入ると、今までよりも自由に使える時間が増えるので、バースプランを考える時間を十分に持ちたいものですね。『自分はこうしたかったんだ』と本来の自分に気づくこともでき、だんだんと自分の理想の出産が見えてきますよ。

夫婦で赤ちゃんを迎える準備ができる

妊娠中に旦那さんと一緒にバースプランを考えれば、旦那さん自身も出産に向き合えるのでおすすめです。立ち会っても気を失わないか、分娩中にどうやってサポートするかなど、妊娠中から出産をイメージできるので、落ち着いて出産を迎えることにつながりますよ。『夫婦で一緒に出産を頑張ろう!』という気持ちが芽生えやすいため、夫婦そろって赤ちゃんを迎える準備ができます。出産において、旦那さんがどこまで頑張れるか、携われるかで、今後のママからの信頼度が違ってくるかもしれません。夫婦関係を良好なものにするためにもバースプランは夫婦で真剣に取り組んだ方がよいでしょう。

バースプランにはどんなことを書けばいい?

0016_4.jpg 妊娠後期になって、いざバースプランの用紙を目の前にすると、何から書きはじめたらいいか分からない方も多いのではないでしょうか。書き方のコツや具体例を見ていきましょう。

バースプランの書式はさまざま

バースプランの用紙は、産院で専用のものが用意されており、質問に沿って答えていく形式のものが多いです。しかし、産院によっては、自分で用意しなければならないところもあります。その場合は、陣痛中、分娩中など大まかな項目を決めて、詳細をそれぞれに書き込んでいくといいでしょう。インターネット上でバースプランの用紙を公開している産院もありますので、参考にしてもいいですね。

バースプランの書き方のコツはある?

・最初は殴り書き程度でOK 最初は深く考えず、殴り書き程度に妊娠中の現段階で思っていることをどんどん書いてみてください。そのあとに、時間をかけて取捨選択するのがおすすめです。用紙を渡される時期や相談のタイミングは、産院によってさまざまですので、早めに出産のイメージを自分なりにしておくといいでしょう。

・遠慮なく書く バースプランに遠慮は要りません。妊婦さんの中には『こんなことを書いたらお医者さんや看護師さんに迷惑かもしれない』『出産はお医者さんの指示に従わなければならい』と遠慮してしまう方がいるかもしれません。自分がこうしたいと思っている理想の出産があるにもかかわらず、伝えないのはもったいない!大切なわが子の出産は、人生で一度きりです。残念ながら産院によって制約や条件が異なったり、急なトラブルが発生したりして、妊婦さんのすべての希望が通るとは限りませんが、自分の希望はとりあえず伝えた方が良く、その方が後々後悔は残らないでしょう。医師や看護師、助産師など、産院で働く方々もバースプランで事前に希望を伝えてもらう方が出産の際に対応がしやすいため喜ばれるでしょう。希望や理想を書くだけでなく、自分が感じている不安や疑問を書いておくと、相談のきっかけにもなるため、妊婦さんの気持ちに寄り添ってもらえますよ。

バースプランには具体的に何を書けばいい?

実際にバースプランに書く具体例を挙げていきます。参考にしてみてくださいね。

1. 出産方法 ・自然分娩で産みたい。 ・無痛分娩がいい。 ・夫がいる日に計画無痛分娩したい。 ・水中出産をしたい。 ・ソフロロジー法で出産したい。 ・ラマーズ法で出産したい。

2.陣痛中 ・呼吸法を指導してほしい。 ・自分のタイミングでやりたい。 ・痛みを和らげるためのマッサージをしてほしい。 ・進み具合を都度教えてほしい。 ・陣痛促進剤はできるだけ使いたくない。 ・声を荒げないでほしい。

3.分娩中・分娩後 ・いきむタイミングを教えてほしい。 ・助産師さんにポジティブな言葉をかけてほしい。 ・会陰切開はできるだけ避けたい。でも、裂ける前に切ってほしい。 ・家族写真を撮りたい。動画は不要。 ・夫と実母に立ち合ってもらいたい。 ・夫と上の子以外は分娩室に入ってほしくない。 ・カンガルーケアをしたい。 ・最初は私(ママ自身)が抱っこしたい。2番目は夫に抱っこしてもらいたい。 ・胎盤を見せてほしい。 ・胎盤を触らせてほしい。 ・へその緒を夫に切ってもらいたい。 ・自分の好きな音楽をかけたい。 ・自分の好きな香りのアロマを炊いて落ち着きたい。 ・夫は血に弱いので、倒れる可能性あり。 ・臍帯血を採取したい。 ・パニックになってしまわないか心配。 ・恐怖で震えがとまらなくなったら抱きしめてほしい

4.入院中 ・疲れているとき以外は、常に母子同室を希望。 ・来てくれた人とは全員面会したい。 ・授乳の仕方やおむつの交換の仕方を丁寧に指導してほしい。 ・できる限り母乳で育てたい。 ・上の子も一緒に入院したい。 ・沐浴の練習時には夫も立ち合わせたい。

5.自由 フリースペースが設けられていることが多いので、希望に該当する質問がなかった場合は、フリースペースに書くようにしましょう。

7. 帝王切開が決定している場合のバースプラン ・はじめての手術なので、緊張や不安をできるだけほぐしてほしい。 ・生まれたらすぐに顔を見せてほしい。 ・産声を録音したい。 ・手術中の先生たちの会話は、必要最低限にしてほしい。 ・痛み止めを使ってほしい。 ・やむを得ない状況以外では、全身麻酔は絶対に避けたい。 ・可能であれば夫にも立ち会ってもらいたい。 ・帝王切開前後は無理をしたくない。 ・リクライニングベッドがいい。

バースプランについて聞かれなかったら?

中にはバースプランについて、妊婦さんの希望をわざわざ聞いてこない産院もあります。この場合は、バースプランを提出させてほしいと妊婦さんの方から正直に伝えましょう。相談に乗ってくれない産院はないかと思いますので、心配することはありませんよ。

注意したいこと

絶対にはずせない希望がある場合は、出産する産院を決める前にインターネットで調べたり、電話で前もって確認しておいたりするといいでしょう。例えば、絶対に無痛分娩で出産したいと思っているにも関わらず、下調べをせずに自宅近くの産院で分娩の予約をしてしまった結果、実はその産院は無痛分娩に対応していなかった、なんてことが起こりかねません。理想とはかけ離れた出産になってしまいますので、注意してくださいね。

まとめ

0016_5.jpg 妊娠中、はじめてのバースプランに迷ったり悩んだりしたときは、出産を経験した身近な人に聞いてみたり、医師に相談してみたりしてはいかがでしょうか。いろいろな方の意見に耳を傾けることで、自分が理想とする出産が見えてくるかもしれませんよ。出産に悔いが残らないよう、妊娠中からパートナーと一緒にしっかりと準備をしておきたいものですね。

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