帝王切開って大丈夫?産後の痛みはいつまで?傷跡は?

出産

帝王切開って大丈夫?産後の痛みはいつまで?傷跡は?

帝王切開は、近年4~5人に1人がおこなう出産方法で決して珍しいものではありません。赤ちゃんや母体に異常があり、一刻も早く赤ちゃんを取り出すべきだと判断された場合には誰にでも帝王切開による出産はあり得ることであり、出産を控える人は事前に帝王切開の必要性や流れ、そして術後の痛みがいつまで続くものかなどを把握しておくべきことです。今回は、これらに関して詳しくお伝えしていきます。

帝王切開はどのような場合におこなわれる?

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帝王切開は、子宮を切開して赤ちゃんを取り出すという出産の方法のことです。 帝王切開が選択される場合として、逆子、多児妊娠、切迫早産、前置胎盤、胎盤早期剥離などのほか、赤ちゃんの心拍が下がってきたり、ママがこれまでに帝王切開で出産した場合などがあります。 いずれの場合も、赤ちゃんにとって、ママにとって経腟分娩よりも安全に出産が行われると医師が判断した場合に選択されるのが帝王切開です。

予定帝王切開

既に母体が何らかの要因(逆子、多児、前回帝王切開、前置胎盤など)を抱えており、帝王切開が必要な状況があるとされている場合には、予定帝王切開となり、あらかじめ帝王切開をおこなう日程を決めて手術をおこないます。

緊急帝王切開

赤ちゃんの心拍低下や常位胎盤早期剥離、回旋異常などにより、赤ちゃんが母体に留まるよりも一刻も早く出産で取り出したほうが安全と判断された場合におこなわれるのが緊急帝王切開です。また、経腟分娩をおこなっている中で、分娩の進行が止まってしまい出産が困難だと判断された場合にも、緊急帝王切開に切り替えらえられることがあります。

帝王切開の流れ

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続いては、帝王切開がどのようにおこなわれるのかについてお話していきましょう。予定帝王切開か、緊急帝王切開化によって少々流れが変わってきますが、基本的には予定帝王切開の場合の流れをお伝えします。

検査・絶食

心電図検査や血液検査を受け、手術に関する説明や麻酔科医による診察などを受けます。病院により異なりますが、手術の前日もしくは当日から絶食となり、手術前の点滴を受けたり浣腸や剃毛をおこなうなどの準備が進められます。 緊急帝王切開の場合には、一刻を争う状況であるため、予定帝王切開の様にいつまでに何をすると言う流れの通りにはならずに、必要な説明が行われすぐに手術をとりおこなうという流れになる可能性も多いです。

麻酔

帝王切開での麻酔は、脊椎麻酔または硬膜外麻酔となることが多く、この場合には下半身のみ麻酔がかかっており、ママは意識があり赤ちゃんが取り出されたときの産声を聞くことができます。 一刻を争う緊急帝王切開の場合には、全身麻酔を使うこともあり、その場合には眠った状態の中で出産がおこなわれます。

切開

切開の方法には2種類あり、縦もしくは横に切る方法があります。どちらの場合も切る長さはおおよそ10センチ程度です。 横切りは一般的におこなわれる切開方法であり、手術の傷跡が目立ちにくいというのがメリットです。下着に隠れればほとんど見えることがありません。一方で、取り出すまでに時間がかかる方法であるため、予定帝王切開の場合に選択されることの多い方法です。 縦切りの場合には、取り出しまでの時間を短くすることができるため、特に緊急帝王切開の際におこなわれることの多い方法です。傷跡が目立つというデメリットはありますが、どちらの場合も母体と赤ちゃんの安全を最優先して選択される方法だといえます。

出産

切開を始めてものの5分程度で赤ちゃんが生まれます。産声を聞いた後には、赤ちゃんの計測などが行われ、ママは胎盤やへその緒を取り除くといった処置がおこなわれます。

縫合

縫合は、医療用ステープラーと呼ばれるホチキスのようなものを用いる場合と、糸を使って縫われる場合があります。 医療用ステープラーは、早く縫合することが可能で、張りを抜く際の痛みも少ないというメリットがあります。 糸で縫われる場合には、時間がたつと溶けてなくなる吸収糸を使われることが多く、この場合には抜糸の必要がないというメリットがあります。

術後

麻酔が聞いている間は、下半身を動かすことができないため、尿管カテーテルをつけて排尿をおこないます。また、飲食ができないことから点滴をおこないます。 これらはいつまでおこなわれるかというと、麻酔が切れて自分で動けるようになるまでとなります。なお、麻酔が切れた後には痛みが出てくるため、必要に応じて痛み止めを使用します。 痛みが出てくるタイミングや痛みの度合い、いつまで続くかなどは人によって異なります。辛い時には痛み止めを使用し、乗り越えましょう。痛みはいつまでも続くものではなく、時間の経過とともに和らいでくるものであり、退院頃にはおおよそ緩和されているものになっています。 手術翌日以降は、食事が始まったり、麻酔が切れた後は自分でトイレに行ったり歩いたりするようになります。 術後はすぐに痛みが引くということはなく、切開の痛みはしばらく続きますが、いつまでも横になっているのではなく、動ける範囲でなるべく早い時期から体を動かすことで血栓症などの予防にもつながります。

帝王切開後の痛みはどんなもの?

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帝王切開による痛みは、麻酔が切れた後に起こるものであり、その原因は大きく分けて2つに分類されます。

2種類の痛み

まず一つ目が、切開による痛みです。麻酔が切れるタイミングで出てくるものです。 二つ目に、後陣痛による痛みです。後陣痛は、帝王切開だけでなく自然分娩の場合にも同様に起こります。一般的には、子宮を開いている帝王切開の方が後陣痛が重いということが多いようです。また、後陣痛は初産婦よりも経産婦の方が強く感じるという場合が多いです。

痛みはいつまで続く?

痛みの始まりは、麻酔が切れたタイミングからで、産後2日くらいがピークとなることが多いです。その時期には痛みが強く、寝られないという方もいらっしゃいます。また、麻酔が切れて歩き始めるタイミングなども、痛みが強く、痛みと闘いながら体を動かすということも多いです。 その後少しずつ和らいでいくことが多く、いつまでも続くものではないため、つらい時期を先を見据えて乗り切りましょう。 とはいえ、痛みがいつまで続くかどうかに関しては個人差があります。退院までに痛みがとり切れずに心配がある場合などには医師に相談し、痛み止めの処方などをお願いしましょう。 帝王切開の入院日数は病院によって異なりますが、経腟分娩に比べて長くなっているケースが多いです。これは切開による傷の痛みが治まる時期や動けるようになる時期を考慮しているからです。入院がいつまでになるのかを、あらかじめ確認しておきましょう。

帝王切開による傷跡のケア

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続いては、傷跡のケアについてのお話です。傷跡はできるだけ、目立たない状態で直していきたいものです。 そのためには正しいケアが必要となります。いつまでケアを続けるべきかについてもお伝えしていきます。

ケアに使うアイテム

帝王切開の傷口は、術後3日程度で閉じるとされており傷口が完全にふさがってからケアを始めることができます。 傷口のケアとして多く使用されているのが、「傷跡テープ」です。しっかりと傷跡を覆って張ることで、毎日の張り替えは不要でありおおよそ1週間程度使用を続けることができるので、手間もかかりません。 そのほか、シリコンジェルシートを使用する場合もあります。 シリコン素材であるため、皮膚への刺激が少なくかぶれにくいというのがメリットです。 また、厚みがあるため、クッション性に富みしっかりと傷跡を保護してくれます。 一方で、傷跡テープに比べると、はがれやすいというのがデメリットです。 傷跡テープは、傷跡をきれいにするという役割のほか、下着や洋服に傷跡が擦れるのも防いでくれます。傷跡に関しては、特に初期には痛みやかゆみを感じやすく、傷跡を放っておくとケロイドになってしまう場合もあります。 これらを使用するのがいつまでかという話ですが、傷の治り具合にはよりますが、3ヶ月程度は傷跡テープを使用して経過を見ていきましょう。 ただし、この期間は個人差や使用する商品によって異なり必ずしもいつまでと断定することはできません。必ず傷の状態を確認しながらの使用を進めていきましょう。 一般的には、6ヶ月~1年程度で傷跡が落ち着いてくるとされています。

保湿をおこなう

痛みやかゆみに関しては、保湿クリームを使用して炎症を抑えるようにしましょう。 保湿クリームで収まらない場合には、皮膚科で見てもらうことをおすすめします。 なお、授乳中の場合には必ず医師にその旨を伝えましょう。処方される薬が変わってくる場合があります。 また、傷跡テープを長期間張っていることにより炎症が起こる場合もあります。その場合には、テープの使用を一時中断し病院に相談してみましょう。テープ以外にも、塗り薬等で傷跡を保護するという方法もあります。傷跡のケアは大切なものですが、自己判断のもと誤った方法で続けてしまうと、かえって逆効果をもたらしてしまう可能性があります。

まとめ

05.jpg 以上、帝王切開について出産前から出産後に必要な知識や知っておきたい流れをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか? 麻酔をしての手術であったり、痛みがいつまで続くのか、経腟分娩をイメージしていたのに帝王切開になったということで不安や心配を感じるということもあるでしょう。 お伝えしてきたとおり、帝王切開は妊娠の状態や出産の進み具合等により誰にでもあり得る出産方法です。 出産を控えている方は、事前に帝王切開に関する知識を身に付けていることで、いざというときにでも冷静に対処することができるようになります。今回お伝えしたことが少しでも参考になれば幸いです。

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