つわりで体重減少、病院に行くべき?

妊娠すると、出産までの間に約50~80%の確率でつわりが起きるといわれています。 重度の悪阻で入院になってしまう方もいるほど、甘くみてはいけないのがつわり。 つわりで体重が減ってしまう方も多く、産婦人科へ行った方がいいのか悩む方もいるでしょう。

この記事では、つわりで体重が減少した際に産婦人科を受診する目安と産婦人科はどのように対応してもらえるのか、受診前に知っておくべきことについて解説していきます。

【妊娠~出産期のマイナートラブル】悪阻で産婦人科を受診する目安

つわりは妊娠4~5週の着床直後から始まる人が多く、8~11週でピークを迎えると言われています。 ただ、つわりには個人差があり、症状も重さも人により異なるので、比べることはとても難しいです。 周りの方に「この程度なら大丈夫」「たいしたことないよ」と言われても、本当の辛さは自分にしか分かりません。 放置してしまうと妊娠悪阻で入院となってしまう可能性もあるので、早めに異変に気付いたら産婦人科を受診してください。

つわりで受診するべき症状

● 食べても飲んでも吐いてしまう
● 蒸気や匂いで吐いてしまう
● 体がだるく、何も手につかない
● 料理や家事ができないほど体調が悪い
● お風呂に入れないほどだるさが続いている
● 体重が2週間で4キロ以上減った
● 脱水症状の可能性がある

上記のチェック項目に当てはまるほど、すぐに受診すべきといえるでしょう。 しかし、ひとつしか当てはまらなかったら受診しなくていいというものでもありません。 誤った判断をしてしまうことで母体と胎児の命も危うくなってしまうので、ひとつでも当てはまるならば産婦人科に問い合わせてみてくださいね。 健診日以外の土日祝日であっても、気になることがあれば急遽エコー検査を行ってくれる産婦人科は多いです。 あまり深く考えすぎず、まずは電話して医師の判断に委ねましょう。

妊娠悪阻になると出産に影響はある?

妊娠悪阻になる妊婦さんは、全体のおおよそ0.3%~3.0%。 妊娠悪阻による胎児へ影響はないと言われていますが、母体の命が危うい場合は胎児の命の危機でもあります。 酷い嘔吐や吐き気で通常のつわりよりも体に負担がかかるため、体力の消耗も激しく日常生活でもつらい場面は増えるでしょう。 おもな症状は、体重減少・電解質異常・栄養失調・脱水症状など、命にかかわってくるものがほとんど。

そのため、ひどい場合は入院して治療することもあると覚えておいてくださいね。 また、通常であれば12週~20週で落ち着く場合もあれば、妊娠期間中ずっとつわりに悩む妊婦さんも中にはいます。 妊娠悪阻で入院にならないよう、気になる症状や異変があれば早めに産婦人科を受診してみてくださいね!

【妊娠中~出産までの悪阻】産婦人科ではどのような治療をするの?

産婦人科につわりで受診した際、どのように対応してもらえるのか気になる方もいますよね。 まず、病院では尿検査や血圧測定、体重測定を行うことが多いです。 場合によっては血液検査も行い、ケトン体の数値や体重の減少率で判断されるでしょう。

ケトン体というものは、ご飯を食べられない状態になったときにエネルギー源として消耗される体内の成分です。 簡単にいえば、体が栄養失調になっておりSOSを出している状態ということ。 そのため、まずは病院で点滴治療を行い、脱水症状や栄養失調の症状を緩和させます。

そして、つわり症状の軽減にはビタミンB1・B6が効果的とされているため、こちらの栄養素も点滴で補給することが多いでしょう。 この治療に関しては、病院や医師によっても異なるのでまずは相談してみることが重要です。

悪阻で入院はあるある?

先ほどお伝えした通り、妊娠悪阻になる妊婦さんは全体の0.3%~3.0%。 数値で見てしまうと少なく感じるかもしれませんが、妊娠悪阻による入院措置は珍しいことではありません。 とくに双子や三つ子などの多胎児を授かった場合、1度目(前回)の妊娠期につわりがひどかった方、1度目(前回)の妊娠期に妊娠高血圧症候群になってしまった方は、妊娠悪阻になりやすいでしょう。

そして、一度入院して症状が改善したとしても、退院後にまた再発してしまう方もいます。 ストレスやプレッシャーなども妊娠悪阻になってしまう原因のひとつですので、人と比べたり、調べすぎたりはせず気にしすぎない方が良いですよ。 なかにはつわりがひどい状態であっても、無理してしまい妊娠悪阻になってしまった妊婦さんもいます。 妊娠中のつわりには個人差があるので、周囲の意見よりも自分の体調と相談して、ひどくなるまえに受診するように心がけてくださいね。 旦那さんや同居家族の理解が得られない状況であれば、健診に一緒に同行してもらい医師からつわりについて話してもらうこともおすすめです。

つわりの入院治療では何をするの?

つわり対策でも効果が出ず、投薬治療や点滴治療を行っても症状が改善されない場合は、入院になる可能性が高いでしょう。 点滴1袋には、通常基礎代謝で必要なエネルギーの2分の1が含まれています。 そのため入院治療となった場合、1日あたり2袋の点滴を24時間態勢で行うことになりますよ。

そして、毎食入院食も出されるので、医師と相談してこのくらいの量食べれたら退院しましょう、と提案されるでしょう。 食事で栄養が摂れるようになるのかが退院の基準となることも多いです。

つわりが収まるとともに症状が改善される方もいれば、ある日突然パタっと良くなる方もいます。 自分の体質や体調、精神面での安定などさまざまな要因によるものなので、一律でこの時期 になれば収まるという基準はありません。

【妊娠~出産まで覚えておくこと】妊娠悪阻になる原因

つわりの原因自体はまだ解明されておらず、治療薬も確立されていません。 しかし、原因として可能性が高いではないかと言われているものが2つ存在します。
順番にしていくので、自分に当てはまるものがあるのかチェックしてみてくださいね。

ストレスや不安を抱えている

妊娠したこと自体ストレスや環境の変化によるストレス、未来に対する不安感など、妊娠中はさまざまなストレスがあるでしょう。 ひとつひとつは大したことがないストレスだったとしても、いくつも重なることで莫大 なストレスになってしまいます。

最近では、会社でマタニティハラスメントや差別を受けたことがある方もいたり、さまざまな場所でストレスを感じやすいですよね。 自分では無意識であってもストレスや不安感を抱えているかもしれません。 人によってストレスを感じる瞬間は異なるので、適度にストレス発散をしてなるべく溜めないように心がけましょう。 気分転換に近場への旅行や散歩、趣味に没頭したり赤ちゃんのことを考えずに過ごす時間も重要ですよ。

ホルモンバランスが乱れている

妊娠中の女性の体内には、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)が分泌されています。 このヒト絨毛性性腺刺激ホルモンによって、黄体ホルモンの分泌も促されており体内では非常にホルモンバランスが崩れやすい状態になっています。 そして、2種のホルモンバランスが崩れることにより、つわりの症状として妊娠中の母体に影響するでしょう。

このホルモンの分泌は、自分では制御ができないため治療薬等もありません。 ただ、ビタミンの補給や食生活など日常生活で出来る限り意識することで、改善する可能性 ありますよ。

妊娠悪阻で入院する前に知っておくべきこと

いざ妊娠悪阻で入院になったとき、気になるのは入院日数や保険が使えるのか、治療費はいくらかかるのかについてですよね。 しかし急遽入院になってしまい、調べる時間もないまま入院生活を送る方も珍しくありません。

そうならないためにも、先に妊娠悪阻で入院するときのことを調べておきましょう!

〈出産まで入院?〉妊娠悪阻で入院する人の平均日数は?

平均的な入院日数は軽度の方で7日~10日程度。 重度の方で2ヶ月~3ヶ月程度といわれています。 個人差はありますが、点滴治療と栄養指導で改善するケースも多いため、出産まで入院する方は少ないようです。

しかし、まれに体調の改善が見込めず、栄養失調の状態が続いてしまう妊婦さんもいるのが現状。 その場合には、妊娠期~出産期の入院以外にも、産後の通院や検査、自治体の保健師訪問等さまざまなサポートが必要になるでしょう。

妊娠悪阻の治療費はどのくらい?

治療費は入院日数や治療内容によっても異なりますが、おおよそ5~20万円程度。 個人院や総合病院でも治療費以外の食事や入院費で加算される場合があるので、詳しい内訳は病院スタッフに聞くことをおすすめします。

また、個室や大部屋によっても、部屋代が加算されるケースがあります。 病院での入院費の内訳はよく確認しておくと良いでしょう。 退院時に清算する際、貰う領収書は医療費控除の対象になるため、取っておくことをおすすめします。

妊娠悪阻での入院は保険適応になる?

通常の悪阻あれば保険適応外となり、10割負担なってしまいますが、重度の妊娠悪阻であれば保険適応となります。 ただ、この判断は医師が行うため、自分のなかで辛い状況だったとしても、医師が重度の妊娠悪阻と判断しなければ10割負担です。 入院治療になった場合であれば、ほとんどの方が保険適応で入院することは可能でしょう。

ちょうど夫が転職で保険証が変わる、仕事を辞めてしまい保険証の切り替え時期が被るという場合には、一時的に自費支払いとなるケースもあります。 病院によっても支払い対応は異なるので、気になることは病院の受付で相談してみてくださいね。

〈妊娠~出産期のつわり〉自分の加入している民間保険では適応される?

医師の判断のもと入院している場合、民間の医療保険や生命保険の入院日額、一時金が支払われる可能性は高いでしょう。 保険会社によっても多少規定が異なるので、一度担当者に連絡して聞いておくか、保険商品の問い合わせ窓口で問い合わせておくとスムーズです。

妊娠期~出産期の悪阻は無理しないで!

妊娠が分かって、最初の関門ともいえるつわり。 原因や改善法が明確に判明していないこともあり、出口のないトンネルにいるように感じてしまうかもしれません。 しかし、妊娠した女性のほとんどが経験している悩みでもあるので、不安感や困った際には周りに頼ってみてくださいね。

あまり無理をしすぎてしまうと妊娠悪阻に移行してしまうこともあるため、家事や仕事は無理しすぎず自分の体調と相談しながら適度に行いましょう。 つわりによる受診の目安はあくまで目安、自分の体調に対して不安なことや違和感を感じたらすぐに受診しても構いません。 母体の健康は胎児の健康にもつながるので、まずは自分自身が健康であることが一番重要。

胎児である子供の命を守れるのは、母であるお母さん自身であることを忘れないでおきましょう。