妊娠中っていつまで車の運転ができる?~妊婦の運転事情~

マタニティ

妊娠中っていつまで車の運転ができる?~妊婦の運転事情~

「妊娠中っていつまで車の運転していいの?」 「臨月になっても車の運転してもいいの?」

とお悩みではないでしょうか。 お腹の大きくなる妊娠中の運転に不安を感じている方も多いと思います。 電車やバスなどの他の交通機関を使用出来る環境なら良いですが、交通手段が車しかなく、運転せざるを得ないという方もいるかと思います。

そのため、「いつまで運転できるのか」が気になるところですよね。 そこで、本記事では妊娠中いつまで運転できるのか、妊娠中に運転するときの注意点、運転事情を詳しくご紹介します。 いつまで運転できるのか、車を運転する際の注意点などを理解して安全運転をしましょう。

妊娠中の車の運転はいつまでできるの?

0037_2.jpg

結論から言うと、特に法律では定められていないので、「いつまで」という期間はありません。 「いつまで」という期間がないため、臨月に入って車を運転しても交通違反にはなりません。 ですが、妊娠中は注意力や集中力が散漫になってしまったり、眠気によって判断力が低下したりと、妊娠前とは体の状態が違います。 特に臨月はいつ破水や陣痛が起きてもおかしくありません。

お腹が大きくなることで、アクセルやブレーキが見づらくなったり、大きくなったお腹がハンドルに圧迫されてしまうことがあります。 「いつまで」という期間はないものの、臨月に入ってからの運転はリスクが高いため、可能であれば極力運転は避けましょう。 運転しなくてはならない場合は、ご自身の体調と状況を見ながら判断してください。

運転をする際には、いつもより車間距離をあける、スピードをださない、時間にゆとりをもって出かける、などの工夫が必要です。 妊娠中はいつもより慎重に運転し、時間と心に余裕をもちましょう。

妊娠中の運転の注意点

0037_3.jpg

地域や仕事によっては、日常生活で車の運転が必要不可欠という方も多くいらっしゃると思います。 「いつまで」と運転できる期間が定められていないため、本人の体調や状況次第で運転は可能です。 そこで、妊婦さんが車を運転する際の注意点をご紹介します。 しっかり注意点を守り、安全運転をしましょう。

母子手帳や保険証、かかりつけ医の診察券を携帯しておく

臨月を迎えるといつ破水や陣痛が起きてもおかしくありません。 そのため、何かあったときすぐに対応出来るように母子手帳や保険証、かかりつけ医の診察券などを携帯しておきましょう。 万一運転中に陣痛や破水が起きてしまった時に母子手帳があれば、かかりつけ医でなくても妊娠の経過などがわかるため、スムーズに処置が受けられます。

シートベルトは必ず着用する

車の運転時には、シートベルト着用義務があります。妊婦さんも例外ではありません。 お腹が大きくなると、シートベルトをするのが苦しいと感じると思いますが、万一のためにもシートベルトはとても大切なので、しっかりシートベルトを着用しましょう。 シートベルトはご自身と赤ちゃんのいのちを守ります。

こまめに休憩をとる

30分~1時間に一回はこまめに休憩をとりましょう。 運転するには集中力と判断力が必要ですが、妊娠中は集中力と判断力が低下しているため、疲れやすいです。 また、長い間同じ姿勢でいることで足のむくみなどが起こることもあります。 妊娠前は運転に自信があっても、妊娠中は体の状態が大きく変わるので、「自分は大丈夫」と、過信せずにしっかり休憩をとりましょう。 無理は禁物です。

妊娠中の運転を避けるべき状況

0037_4.jpg

妊娠中の運転の注意点の他に、避けるべき状況があります。 運転が日常的に必須な方もいらっしゃるかと思いますが、以下の状況に当てはまったら、予定をずらす、他の人に車の運転をしてもらうなどしてハンドルを握ることは避けましょう。

● 高速道路での運転 ● 長時間、長距離の運転 ● 悪路や、夜間の道の運転 ● 体調不良の時

では、運転を避けたほうがよい状況について詳しくご説明します。

高速道路での運転

高速道路は一度のってしまうと、自分のタイミングで休憩したり、速度を下げることが難しいです。 そのため、休憩したいと思ったタイミングで休憩が出来ないことがあります。 妊娠中は、集中力や判断力が低下したり、貧血などで頭痛や吐き気、めまいが起きたり、突然調子が悪くなることもあるので、休憩は必須です。 また、渋滞にはまってしまうと身動きがとれなくなってしまいます。 渋滞中に破水や陣痛が起きてしまった、なんてことも起こり得ます。 そのようなことがないように、高速道路の運転は避けましょう。

長時間、長距離の運転

妊娠前よりも妊娠中は注意力や、集中力が散漫になりがちなので、妊娠前は運転できていた距離を負担に感じることがあります。 また、同じ姿勢で長時間過ごすのは、体に負担がかかります。 集中力や判断力が必要で、体に負担のかかる長時間や長距離の運転は避けましょう。

悪路や、夜間の運転

でこぼこ道などの悪路は、体に負担がかかるので運転を避けた方が無難です。 また、悪路や夜間の運転での緊張がストレスになります。妊娠中のストレスは大敵です。 そのため、運転する道路や時間帯を選んで運転しましょう。

体調不良や、眠気のある時の運転

妊娠中は体調が不安定です。 つわりや貧血で、めまいや頭痛、吐き気を引き起こすこともあります。 少しでも体調が悪いなと感じたら、予定をずらすなどして運転を避けましょう。 また、妊娠中はホルモンバランスの関係で眠気も起きやすいため、運転中に眠気が襲ってきた場合には、車を止めて休憩しましょう。 休憩時間も考慮して、いつもより時間に余裕をもって出発することが大切です。

妊娠中に運転するときのシートベルトの着用法

0037_5.jpg

妊娠中でもシートベルトの着用は必須ですが、妊娠前と同じようにシートベルトを着用すると、ふくらんだお腹を圧迫してしまいます。

正しいシートベルトの着用方法を知ることが大切です。

妊娠中のシートベルトの着用は以下のようにしましょう。

● 座席にしっかり深く座る ● 必ず肩ベルトと腰ベルトを着用する ● 腰ベルトは、お腹のふくらみを避け腰骨の低い部分に着用する ● 肩ベルトは胸の間を通し、腹部の側面に通して着用する ● 金具をしっかり止め、ベルトのねじれがないか確認する

参考:神奈川県警察HP

では、シートベルト着用法について、詳しくご説明します。

座席に深く座る

座席に深く座ることで、前かがみになることを防ぎます。 座席を後ろに倒し過ぎず、体の負担が少ない体制で座りましょう。

肩ベルトと腰ベルトを必ず着用する

主に車は、3点式シートベルトです。 3点式シートベルトとは、腰の部分の左右2点と肩の部分の外側の1点、合計3点で取り付けられているシートベルトです。

腰ベルトのみだと万一の時に、上半身が前に大きく曲がり、腹部を圧迫する可能性があります。 また、肩ベルトのみだと、衝撃を受けたときに十分に体を固定できず危険です。

しっかり着用してこそシートベルトの効果があるので、苦しいからといって、肩ベルトや腰ベルトを外すのは絶対にやめましょう。 座席によっては腰ベルトのみの場合がありますが、安全のために3点式シートベルトの座席を使用して下さい。

腰ベルトは、お腹のふくらみを避けるよう着用する

腰ベルトがお腹を横切ってしまうことで、お腹が圧迫されてしまいます。 膨らんだお腹を避けるようにし、出来る限り腰骨の低い位置で着用しましょう。

肩ベルトは胸の間を通し、腹部の側面に通して着用する

肩ベルトは、首にかからないようにして、肩から胸の間を通し、お腹のふくらみをさけて腹部の側面に通し着用します。 高さ調節機能を使用して、自分にあった高さに調節しましょう。

金具をしっかり止める

金具は「カチッ」と音がするまでしっかり止め、軽く引っ張り、抜けないか確認しましょう。 万が一事故が起きた時に、シートベルトが外れてしまったら意味がありません。

ベルトのねじれやたるみがないか確認する

ベルトがねじれていると、体の接地面積が狭くなり、圧力が分散できずにお腹を圧迫してしまいます。 たるみやねじれがないかしっかりと確認しましょう。

シートベルトが苦しいときはシートベルト補助グッズを使いましょう

0037_6.jpg

妊娠中は「いつまで」と運転が出来る期間が定められていないため、お腹が大きくなっても運転は可能です。 ですが、妊娠でお腹が大きくなるとシートベルトが苦しく感じることが多いと思います。

そこで、シートベルトが苦しいときにはシートベルト補助グッズを使用するのがおすすめです。 シートベルト補助グッズを使用することで、シートベルト着用のストレスが減り、快適に過ごせます。

マタニティシートベルト

マタニティシートベルトとは、車の座面に取り付けるクッションタイプのシートベルト補助グッズです。 腹部を避け、腰骨の低い位置で固定することで、お腹にかかるシートベルトの圧迫感を解消してくれます。

ケアパッド

ケアパッドは、シートベルトを掴みやすくします。 妊娠でお腹がふくらんでいると、お腹が引っかかってシートベルトが取づらくなります。

ケアパッドを使用することで、シートベルトを体に負担なく掴めます。

ベルトパッド

ベルトパッドは、摩擦や圧迫感などの不快感を和らげてくれるグッズです。肩や腹部のシートベルトの接地面に装着します。 シートベルトパッドを使用することで、シートベルトの接地面積が大きくなるため、ふくらんだお腹を圧迫しないように気を付けましょう。

ベルトストッパー

シートベルトストッパーは、シートベルトの巻き取り部分に装着して伸ばした状態で止めます。 そのため、シートベルトの巻き取りによる圧迫感を感じることなくシートベルトを装着できます。

圧迫されないように適度に固定し、なおかつ緩め過ぎずに着用することが大切です。 緩め過ぎると、シートベルトの機能が発揮されない恐れがあります。

まとめ

妊娠中の車の運転に関しては、「いつまで」という運転出来る期間は法的には定められていません。 「いつまで」という期間がないため、臨月になって運転しても交通違反にはなりません。

ですが、妊娠中の体調は不安定なため、「いつまで車を運転できるか」というより、運転を控えられるときには控えるのがよいでしょう。 地域によっては生活するうえで運転が必要不可欠な場合もあると思います。

運転する際には、注意点や避けるべき状況を守り、ご自身と赤ちゃんのいのちを守りましょう。 シートベルトの着用は義務化されていて、妊婦さんでもシートベルトの着用は必須です。 正しくシートベルトを着用しましょう。

シートベルトが苦しいと感じたら、マタニティシートベルトなどの、シートベルト補助グッズを使用してみてもいいですね。 「いつまで」という期間より、出来る限り車の運転を避け、運転をしなくてはならない場合にはご自身の体調と相談しながら安全に運転しましょう。

SNSシェア

  • Facebook

  • Twitter