妊活に良い食べ物と避けたい食べ物は?おすすめのメニューもご紹介

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妊活に良い食べ物と避けたい食べ物は?おすすめのメニューもご紹介

妊活中の食べ物の選び方を、男性、女性別に詳しく解説。妊娠を目指す上で摂りたい栄養素や、おすすめの食べ物、飲み物、避けたい食品をご紹介します。葉酸やビタミンDをはじめ、生理中や黄体期など体調にあわせた栄養の取り方も分かりやすく解説。


毎日の献立に役立つ簡単メニューや、妊活中によくある食事の疑問にも丁寧にお答えします。妊活を頑張る夫婦や食生活を見直したい夫婦は必見です。

妊活は夫婦の食生活から!妊娠しやすい体をつくる食べ物の基本

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妊娠しやすい体をつくるには、まず毎日の食事を見直すことが大切です。食生活の質を高めることは、赤ちゃんを迎えるための大切な準備のひとつ。なぜ食事が妊活に重要なのか、どのように見直せば良いのか、基本のポイントを分かりやすく解説します。

なぜ妊活に食事が重要なのか

人の体は毎日の食事からつくられています。妊娠に大切な卵子や精子も、食べた物から得られる栄養で育まれていきます。栄養をしっかり取ることで卵子や精子の質が整い、ホルモンのバランスや、受精卵が着床する子宮内膜の環境にも良い影響を与えてくれます。


バランスのとれた食事は、妊娠しやすい体をつくる土台となるだけでなく、妊娠後の体の変化や、赤ちゃんの健やかな成長にもつながります。夫婦で一緒に食事を見直すことは、これから迎える新しい命のための、大切な準備期間です。

まずは自分の食生活をチェックリストで確認!

まずは、自分たちの今の食生活を振り返ってみましょう。以下の項目に、いくつ当てはまるかを一緒にチェックしていくことで、食生活の傾向が見えてきます。 すべて当てはまるよう、改善していくのがおすすめです。

  • 1日3食、規則正しく食べている
  • 主食・主菜・副菜のそろった食事を意識している
  • 野菜やきのこ、海藻類を毎日食べている
  • インスタント食品や加工食品、外食に偏っていない
  • 甘いお菓子やジュースを摂りすぎていない
  • 体を冷やす冷たい飲み物ばかり飲んでいない
  • 夫婦で食事の時間や内容について話す機会がある

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【女性】妊活中に積極的に取りたい栄養素と食べ物

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妊娠と出産を担う女性の体は、特に多くの栄養を必要とします。質の良い卵子を育て、妊娠に適した子宮環境を整えるためには、必要な栄養素を意識的に摂取することが効果的です。女性が妊活中に積極的に取りたい栄養素を多く含む食べ物をご紹介します。

1. タンパク質は体づくりの基本|大豆製品や卵を上手に取り入れて

タンパク質は、筋肉や血液、臓器など体をつくる上で欠かせない基本的な栄養素です。卵子や子宮内膜の形成にも深く関わっており、質の良い卵子を育てるためにも十分な摂取が重要です。


タンパク質は、肉や魚などの動物性タンパク質と、豆類や穀類といった植物性タンパク質をバランス良く取ることが大切です。豆腐や納豆などの大豆製品、卵、鶏のささみや胸肉は、手軽に良質なタンパク質を摂取できるため、ぜひ日々の食事に積極的に取り入れてみましょう。

2. 葉酸は妊娠前から大切にしたい栄養素|緑黄色野菜やレバーで補給

葉酸は、赤ちゃんの脳や神経が形成される妊娠初期に欠かせない栄養素です。神経管閉鎖障害といった先天性異常のリスクを下げる効果があることが分かっており、厚生労働省でも妊娠の1ヶ月以上前からの摂取を推奨しています。 妊娠が判明してからでは遅いため、妊活中から意識して取ることが重要です。


葉酸は、ホウレンソウやブロッコリーといった緑黄色野菜をはじめ、イチゴ、納豆、レバーなどに多く含まれます。ただし、必要な量を食事だけで補うのは難しいため、サプリメントの活用もおすすめです。

出典:厚生労働省HP「葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果


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3. ビタミンDを意識して体調を整える|きのこや魚を食卓にプラス

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けることで知られていますが、近年、卵巣機能や着床率への影響も明らかになってきました。 子宮内膜の環境を整え、受精卵が着床しやすくなるようサポートする働きが期待されています。


ビタミンDは、日光を浴びると体内で生成されますが、食事からもしっかり補給することが大切です。サケやサンマ、イワシなどの魚類、キクラゲやマイタケといったきのこ類に多く含まれているので、意識して食卓に取り入れましょう。

4. ビタミンEでホルモンバランスをサポート|ナッツやアボカドもおすすめ

ビタミンEは「子宝ビタミン」とも呼ばれるほど、酸化防止作用を持つ栄養素です。 血管の中で血液が固まらないようにし、血行を促進。子宮や卵巣への血流を良くする効果が期待できます。また、ホルモンバランスを整える働きもあり、妊活をサポートするのに役立ちます。


アーモンドといったナッツ類、アボカド、カボチャなどに豊富に含まれています。間食をナッツに変えたり、サラダにアボカドを加えたりと、手軽に取り入れやすいのが特徴です。

出典:厚生労働省HP「ビタミンE
出典:大正製薬HP「ビタミンEとは?強い抗酸化作用をもつ、老化を防ぐビタミン

5. 女性に不足しやすい鉄と亜鉛|赤身肉や貝類でしっかり補給

鉄分は、血液の材料となり全身に酸素を届ける大切な働きをします。 不足すると貧血だけではなく、子宮内膜が十分に厚くならずに受精卵の着床がスムーズに進まないことも。 特に月経のある女性は毎月鉄分が不足しやすいため、日頃から意識して摂取することが大切です。赤身の肉やカツオ、レバーなどの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」は吸収率が高くおすすめです。


亜鉛は、細胞分裂や卵子の成熟をサポートし、妊娠に適した体作りに欠かせないミネラルです。亜鉛はカキに多く含まれており、効率よく摂取するには理想的な食材です。

出典:六本木レディースクリニックHP「鉄分をしっかり取ると不妊症にならない?

6. 体を温める食べ物と飲み物|冷え対策で巡りをサポート

体の冷えは血行不良を招き、子宮や卵巣の機能低下を引き起こすことがあります。 特に下半身が冷えやすい方は、体を内側から温める食事を心がけましょう。


体を温める食材としては、ショウガやニンニク、ネギなどの香味野菜や、ゴボウ、ニンジンなどの根菜類がおすすめです。飲み物は、冷たいジュースやコーヒーを避け、白湯やルイボスティー、生姜湯など体を温めるものを選びましょう。また、食事に温かいスープや味噌汁を一品加えるだけでも、体の冷え対策として効果的です。

出典:Grace Bank HP「冷え性と不妊の関係は?妊娠しやすい体をつくる、6つの冷え性改善法
出典:健康ぷらざHP「冷えは万病のもと-からだを冷やさないひと工夫-【健康ぷらざNo.525】


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【男性】パートナーも一緒に!妊活中の男性におすすめの食べ物

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妊活は女性だけの取り組みではありません。男性の健康状態や精子の質も妊娠に大きく関わっています。特に食生活の改善は、精子の質を向上させる上でとても重要です。男性が積極的に摂取したい栄養素や、夫婦で一緒に楽しめる妊活向けの食事のポイントをご紹介します。

1. 亜鉛は男性にも大切なミネラル|牡蠣や赤身肉でしっかり補給

亜鉛は男性の生殖機能にも欠かせない重要なミネラルで、精子の生成をサポートし、精子の数や運動能力にも深く関わっています。亜鉛が不足すると精子の質が低下する恐れがあるため、毎日の食事で積極的に取り入れることが大切です。


亜鉛は、特にカキに豊富に含まれています。その他にも、牛の赤身肉や豚レバー、ウナギ、ゴマなどにも多く含まれています。バランスよく食事に取り入れて、効率よく亜鉛を摂取しましょう。


出典:桜十字ウィメンズクリニック渋谷「3人に1人が亜鉛が不足?亜鉛の生殖における役割や精子などに与える影響について

2. 抗酸化作用のあるビタミン|パプリカやブロッコリーで補給

精子は酸化ストレスに弱く、ダメージを受けると運動率が低下したり、DNAが損傷したりすることがあります。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンは、精子を酸化ストレスから守る働きがあり、パプリカやブロッコリー、トマト、キウイフルーツなど、色の濃い野菜や果物に豊富に含まれています。


日々の食事で彩り豊かな野菜や果物を取り入れ、抗酸化ビタミンを積極的に摂取することで、精子の健康維持につながります。 夫婦でサラダやスムージーを楽しみながら、効率よく栄養を補うのもおすすめです。


出典:プライベートケアクリニック東京HP「男性不妊症と精子酸化ストレス

3. 葉酸は男性の妊活にもおすすめ|葉物野菜や納豆で自然に取り入れて

葉酸は女性に欠かせない栄養素としてよく知られていますが、男性の妊活にも重要な役割を果たします。 葉酸は、ホウレンソウやコマツナなどの葉物野菜や、アスパラガス、ブロッコリー、エダマメ、納豆に多く含まれています。


健康な赤ちゃんを迎えるために、男性もこれらの食材を積極的に取り入れることが大切です。夫婦で一緒に葉酸たっぷりの食事を楽しみましょう。

【注意点】実はNG?妊活中に避けるべき食べ物や飲み物

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妊活中は、体に良い栄養を取ることはもちろん大切ですが、妊娠を妨げる心配のある食べ物や飲み物を避けることも重要です。妊活中に摂取を控えたい、または注意したい食品について詳しく見ていきましょう。

1. カフェイン|コーヒー・紅茶・緑茶は過剰摂取に注意

カフェインを過剰に摂取すると、血管が収縮して血流が悪くなったり、鉄分やカルシウムの吸収を妨げたりすることがあります。 また、体を冷やす原因になる場合もあるため注意が必要です。カフェインを完全に避ける必要はありませんが、摂取量は適度に抑えることが大切です。


コーヒーの場合は1日1杯〜2杯を目安にしましょう。紅茶や緑茶、栄養ドリンクにもカフェインが含まれているため、代わりに、麦茶やルイボスティー、ハーブティーなどのノンカフェイン飲料に切り替えるのがおすすめです。日々の飲み物選びでカフェインをうまくコントロールし、健康維持を心がけましょう。

出典:働く女性の心とからだの応援サイトHP「カフェイン・アルコールの影響について

出典:厚生労働省HP「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~

出典:World Health Organization HP「WHO recommendations on antenatal care for a positive pregnancy experience

2. アルコール|妊娠前からストップしたい

アルコールは男女ともに生殖機能に悪影響を及ぼすことも。男性の場合は精子の質が低下し、女性ではホルモンバランスの乱れや排卵障害を引き起こす恐れがあります。


特に 女性は、妊娠中のアルコール摂取が胎児に深刻な影響を及ぼす「胎児性アルコール・スペクトラム障害」のリスクが高まるため、妊娠前から禁酒することが強く勧められています。 妊活を始めたら、夫婦そろってアルコールを控えた生活を心がけましょう。


出典:六本木レディースクリニックHP「アルコールは不妊症の原因になるの?

出典:SOPHIA LADIES CLINIC HP「妊活を始めたらお酒はやめるべき?アルコールが妊娠に与える影響と対策を医師が解説

出典:厚生労働省HP「胎児性アルコール・スペクトラム障害

3. 生もの|食中毒リスクのある生卵・ナチュラルチーズ・刺身など

妊娠中はホルモンバランスの変化により免疫力が低下しやすく、普段は問題とならない細菌でも食中毒を引き起こすリスクが高まります。特に、生肉に潜むトキソプラズマや、ナチュラルチーズや生ハムなどの加工食品に含まれるリステリア菌は、胎児に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。


生卵や加熱が不十分な肉、魚介類の刺身も、妊活中から控えた方が安心です。食品は中心部までしっかりと火を通し、加熱調理を徹底する習慣を身につけましょう。


出典:厚生労働省「リステリアによる食中毒

4. トランス脂肪酸|マーガリンやショートニングは控えめに

トランス脂肪酸は、血中の悪玉コレステロールを増やし、心筋梗塞といった冠動脈疾患のリスクを高めることで知られています。妊活においては、排卵障害のリスクを高めたり、血流を悪化させて子宮環境に悪影響を与えたりすることが指摘されています。


トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングに多く含まれており、パンや焼き菓子、ファストフード、スナック菓子などの加工食品にも使われています。日常的な摂取はできるだけ控えると良いでしょう。料理に使う油は、オリーブオイルや魚油といった良質な油を取り入れるよう心がけてみましょう。

出典:厚生労働省HP「トランス脂肪酸に関するQ&A
出典:National Library of Medicine HP「Dietary fatty acid intakes and the risk of ovulatory infertility

5. 大豆イソフラボン|納豆や豆乳で自然に取り入れる

大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きを持ち、適量な摂取であればホルモンバランスを整え、妊活に良い影響を与えるとされています。 ただし、サプリメントで過剰に摂取するとかえってホルモンバランスを乱してしまうことがあるため注意が必要です。


日々の食生活の中で、納豆や豆腐、豆乳などを適量取り入れる分には問題はありません。特定の食品に偏ることなくバランスの良い食事を心がける中で、自然に大豆製品を取り入れるのが理想的です。


出典:不妊治療とアンチエイジングHP「[大豆食品の摂取と体外受精や顕微授精の治療成績との関係](https://www.chiba-aa.com/blog/54.html)」

出典:食品安全委員会HP「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A

栄養満点!妊活におすすめの簡単メニュー3選

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妊活に良い栄養素が分かっていても、毎日の献立を考えるのは意外に大変です。そこで、妊活中に必要な栄養素を手軽に摂れ、調理も簡単なメニューを3つご紹介します。 夫婦一緒に必要な栄養素を効率よく摂れ、無理なく続けられるものを選びました。

  • 葉酸たっぷり!ほうれん草とキノコの豆乳スープ
  • 夫婦で食べたい!アボカドとマグロのポキ丼
  • 作り置きもOK!鶏むね肉とナッツのハニーマスタード和え

【Q&A】妊活中の食べ物に関するよくある疑問

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妊活中の食事に関して多くの人が抱える疑問や不安について、Q&A形式で解説します。サプリメントの必要性や、生理周期にあわせた食事のポイントなど、より具体的な悩みにお答えすることで日々の食事選びの参考にしてください。

Q. 妊活サプリメントは飲んだ方がいいの?

A. 栄養は基本的に、バランスの取れた食事から取ることが大切ですが、食事だけでは必要量をまかないにくい栄養素もあります。中でも 葉酸は、厚生労働省がサプリメントでの摂取を推奨しており、妊活を始めたら積極的に取り入れることが勧められています。 鉄やビタミンD、亜鉛なども不足しやすい栄養素です。


まずは食生活を見直し、それでも不足が気になる場合は、医師に相談した上で自分に合ったサプリメントを取り入れることをおすすめします。

出典:厚生労働省eJIM HP「葉酸・葉酸塩

Q. 低温期や高温期など生理周期ごとにおすすめの食べ物はありますか?

A. 生理周期にあわせて食事内容を工夫することも、妊娠しやすい体づくりに効果的です。低温期(卵胞期)は質の良い卵子を育てる大切な時期のため 卵子の材料となるタンパク質や、子宮内膜を厚くするために必要な鉄分を意識して摂りましょう。


一方、高温期(黄体期)は受精卵の着床をサポートする時期です。子宮環境を整える働きのあるビタミンEの摂取に加え、体を温める香味野菜や根菜類も積極的に取り入れると良いでしょう。

出典:六本木レディースクリニック「卵子とタンパク質はどう関係があるの?

出典:六本木レディースクリニック「鉄分をしっかり取ると不妊症にならない?

Q. 体を冷やす食べ物は避けるべき?

A. 体の冷えは血行不良を招き、妊活には大敵です。そのため、体を冷やしやすい食べ物の過剰摂取には注意が必要です。例えば、トマトやキュウリなどの夏野菜、バナナやマンゴーといった南国の果物、アイスクリームや冷たい飲み物などが挙げられます。


これらの食べ物にも大切な栄養素が含まれているため、完全に控える必要はありません。 加熱調理や体を温める食材との組み合わせなど、食べ方を工夫して常温で取ることを意識しましょう。


出典:健康ぷらざ「冷えは万病のもと-からだを冷やさないひと工夫-【健康ぷらざNo.525】

Q. オーガニックや無添加の食品を選ぶべきですか?

A. オーガニック(有機栽培)や無添加の食品は、農薬や化学調味料、保存料の摂取を抑えられるため、体への余計な負担を減らせるというメリットがあり妊活中にもおすすめの選択肢です。


しかし、すべての食材をオーガニックに切り替えるのは現実的には難しいです。無理をして負担に感じてしまわないように、まずは 調味料や一部の食材など、取り入れやすいところから少しずつ始めてみると良いでしょう。

妊活に大切な食べ物を二人で見直そう

妊活中の食事で大切なのは、完璧を目指すことではなく、夫婦で楽しみながら無理なく続けていくことです。ご紹介した食材や栄養素を参考に、まずは普段の食事に一品プラスすることから始めてみてはいかがでしょうか。


食事は、未来の赤ちゃんを迎えるための体づくりであると同時に、夫婦の大切なコミュニケーションの時間でもあります。二人で協力し、励まし合いながら、健やかな食生活を少しずつ築いていきましょう。

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