妊娠中はこれから控える出産への不安や、日々変化する体調と向き合うことでママは情緒不安定になりがちです。
そんな時心の支えとなるのがパパの存在。
妊娠中のパパの振る舞いは、産後赤ちゃんが生まれてからの育児を進める中でも、重要となってくるものです。
ママはおなかが大きくなることにより、妊娠中からだんだんと母性が芽生えてくるものですが、パパは出産前に父親としての意識を確立するというのは意識しないと難しいもの。
今回は、ママにとってもパパ自身にとってもプラスになる、出産前の妊娠中に気遣うべきポイントについてお伝えします。
妊娠中はどのような変化があるの?
妊娠中の変化と言えば、おなかがだんだんと大きくなることによって体の変化は外からもわかりやすいものですが、身体の変化とともに心の変化や体調の変化も起きていることをまず理解する必要があります。
これらが、ママの情緒不安定の原因となっているのです。原因を理解することで、解決の方法を見出すことに繋がります。
身体の変化
お腹が大きくなると、これまで当たり前にできていたことが負担になったり、難しくなるものです。
たとえば、階段の上り下りや重い荷物を運ぶなどといったことが挙げられるでしょう。
ママにとって妊娠中の10ヶ月はパパの想像以上に長い期間と感じるものです。
妊娠初期~中期~後期にかけて、赤ちゃんが大きくなるにつれて体の負担も大きくなってきます。
パパが日々のママの変化を気にかけてあげることは気持ちの面でも大きな役割を果たすものでしょう。
体調の変化
つわりや味覚の変化など目で見てもわからないような体調の変化も妊娠中には起こります。
ママが何となくいつもと違う感じ、情緒不安定を感じるようなことがあれば、積極的に声掛けをしてあげると良いでしょう。
特につわりの間は、食欲がない、食べていないと吐き気がする、いつもと違うものが食べたいなど人それぞれ体調の変化が異なります。
ママがどのような状況なのかを把握するためにパパが寄り添ってあげることで、ママは気持ち的にも安心することができます。
心の変化
これから控える出産への不安や長引くつわりで気持ちが落ち込んでいるなどということが、妊娠中は普段以上にママに大きくのしかかります。
これは妊娠中のホルモンバランスの乱れが影響するものであり、情緒不安定の大きな要因ともなっています。
パパからすればなんでそんなことで…と感じるようなことでも、妊娠中のママにとってはとても不安だったりイライラするというような情緒不安定な状態も増えてくるでしょう。
妊娠中はそのような感情の変化、情緒不安定の症状が起こることを知っておくことで、接し方なども変わってくるのではないでしょうか?
ママの妊娠中にパパができること(行動編)
妊娠中のママのさまざまな変化について理解したうえで、続いてはパパがどのようなフォローやサポートができるのかについてお話していきましょう。
家事
つわりの時期には食事の準備が辛かったり、掃除や洗濯などに関しても重い体でおこなうのは大変なものです。
特にママが体調不良であったり、情緒不安定の時期には積極的に家事に取り組むようにしましょう。
パパも仕事が忙しい時などには、無理をしすぎずに食事は出前にしたり、掃除や洗濯は週末に回すなどしてともに無理をしすぎずにやっていくことが大切です。
妊婦健診の付き添い
日々お腹が大きくなったり胎動を感じたりすることで、ママはおのずとママになる意識が高まってくるものですが、パパにはそのような変化はありません。
そのため、妊娠中は積極的に出産に関わっていくことでパパになる準備を進めることができます。
その一つが妊婦健診の同行です。
エコーで赤ちゃんの様子が見られたり、ママがどのような検査をしているのかを実際に目にすることで、父になる意識が高まってくることでしょう。
ママにとっても妊婦健診にパパが一緒にいてくれることは心強いものです。
生活の見直し
妊娠中、ママは飲酒や喫煙のほか生ものを避けたりいろいろな制限が出てきます。
すべての足並みをそろえる必要はありませんが、パパも妊娠をきっかけに生活習慣の見直しやママに寄り添うことのできることがあれば取り組むことで、ママの精神的な支えとなることでしょう。
たとえば、妊娠を機に母体や赤ちゃんのことを考えて禁煙する、臨月に入ったらお酒は控えていつでも車で出られる体制にしておくなどといったことが挙げられます。
出来ることから少しずつでも始めることで、パパ自身親になる準備をしていくことができるでしょう。
両親学級への参加
妊娠・出産・育児に関する知識を身に付けることのできる両親学級は、ママとパパが一緒に参加することができ沐浴の仕方や男性の妊婦体験などをすることができます。
参加することで、出産に向けた知識を身に付けることができるほか、ママの情緒不安定の原因を理解できたり、パパになるという意識を高めることもできるでしょう。
また、ママと一緒に参加することで妊娠や出産・育児に関する共通認識を持つきっかけにもなります。
両親学級は妊娠時期にしかできない貴重な体験です。ぜひ積極的に参加してみてください。
おなかの赤ちゃんに話しかける
お腹の中の赤ちゃんは、妊娠中期以降、外の音を認識できるようになります。
そのため、妊娠中からパパが積極的に声掛けをおこなうことで、生まれる前からパパの声を認識することができます。
ママにとっても、パパがお腹の中の赤ちゃんに声掛けをおこなってくれることで、パパとしての自覚が芽生えていることを実感することができ、大変うれしく感じるでしょう。
ママの妊娠中にパパができること(気持ち編)
続いては、妊娠中のママの気持ちに寄り添い精神的な支えとなるためにできることについて見ていきましょう。
ママへの配慮
お伝えしているように、妊娠中のママは情緒不安定になりやすかったり、精神的にさまざまな不安を抱えやすいものです。
そのため、普段よりもママのことを機にかけてあげることを意識しましょう。
そうすることで、ちょっとした変化や希望に気が付いてあげられるチャンスが増えます。
ママもそうやって寄り添ってくれているパパのそばだと安心できるでしょう。
パパとしての自覚
パパが父親としての自覚を持ち、育児への意気込みや生まれてくる赤ちゃんへの期待を膨らましていることは、ママにとって大変心強いはずです。
「一人じゃないんだ」「パパが付いていてくれるんだ」という安心感があれば、出産への不安も次第に和らいで情緒不安定にもならずにいられるでしょう。
「パパになったらどんなことがしたい」「どんなことをしてあげたい」という話を夫婦ですることで、互いに親としての自覚も高まります。
出産や育児に関しては、ママが主体となることが多いものですが、妊娠時期からパパとしての自覚を育てることで立派なパパとして赤ちゃんを迎え入れることができるでしょう。
ママを優しく受け止める
ホルモンバランスの変化により、いつもよりイライラしたり小さなことを気にするようになるなど情緒不安定になりがちなママ。
そのような状況で、ママの情緒不安定を理解し優しい気持ちで包み込んであげることは大変重要な役割となります。
たとえママの気持ちが不安定であったとしても、パパの優しさを感じることでそれを和らげることや気持ちの切り替えをすることができるきっかけになるかもしれません。
妊娠中のパパの振る舞いは出産後の夫婦の絆を深める上でもとても大切です。
妊娠中の今しかないこの時間を大切に過ごしましょう。
妊娠中だからこそ大切にしたいこと
続いては、妊娠中のこの期間だからこそ夫婦で大切にすべきことを考えてみましょう。
今の家族での時間を大切にする
初めての出産の場合は、赤ちゃんが生まれるまでの最後の夫婦2人の時間となります。
すでに、出産を経験している場合であれば家族が増える前の最後の時間です。
赤ちゃんが生まれるのは何より楽しみなことですが、出産後しばらくの間は赤ちゃん優先の生活となり、なかなか夫婦の時間や上の子たちをかまってあげる時間が減ってしまうことでしょう。
そのため、妊娠中は今の家族との時間を大切にしましょう。
とはいえママは自分の体調や気持ちと向き合うのに精いっぱい、そんな時もあるでしょう。
パパが積極的にこの期間を大切にすることで夫婦・家族全体が一体となることができるといえます。
会話を大切にする
日常生活で夫婦・家族の会話はきちんとできていますか?
なんとなくの会話だけで済ませていたり、忙しくておろそかになっているという場合には是非妊娠をきっかけに毎日の会話を大切にすることを意識してみましょう。
食事の時、寝る前、休日…少しずつでかまいませんので、日々お互いの気持ちを理解し共有するようにします。
特に、ママが情緒不安定であったり、気持ちが落ち込んでいるようなときなどはあれこれ声をかけるということではなく、気にかけて優しく寄り添ってあげることが大切になります。
たとえ夫婦であっても、会話なくして相手の気持ちを完全に読み取るというのは難しいでしょう。
情緒不安定な気持ちや体調の変化に寄り添うためにも、会話を大切にしていきましょう。
妊娠中はパパにしかできない役割がある!
「妊娠中はママが頑張る」
「ママにしかお腹の赤ちゃんにできることはないのでパパの出番はない」
そう考えていた方もいるかもしれませんが、お伝えしてきたように「パパだからこそできること」「パパにしてもらいたいこと」は多くあります。
まずは、妊娠を機にママの気持ちに寄り添うこと、そしてパパになるにあたって自分ができることややるべきことを今一度よく考えてみましょう。
そうすることで、ママの情緒不安定を解消してあげられたり、出産に向けて前向きに進んでいくきっかけになるほか、赤ちゃんが生まれる前からパパとしての自覚を持つことができるようになるでしょう。
ぜひ今回お伝えしたことを参考にして、妊娠中の10ヶ月という限られた時間を大切に過ごしてください。